第10回「ケータイ国際フォーラム」
2011年3月16・17日 知恩院 和順会館
主催:ケータイ国際フォーラム推進会議(京都府)
主催・実施主体:ケータイ国際フォーラム実行委員会
後援:総務省、経済産業省
「ケータイ国際フォーラム」は企業やNPO、研究機関でケータイにおけるシステム開発をしておられる方々の日頃の研究成果の発表の場です。デバイスの高度化につれてサービス内容も高度化し現代社会に測り知れない恩恵をもたらしておられます。各講演の一部の映像ですがその一端をネットビデオで配信致しますのでご覧下さい。尚、各パネリストの発表内容の一部をコピーで簡単にレジュメしておりますのでご参考にして下さい。
知恩院和順会館入り口
※「ケータイ国際フォーラム」の公式サイトは
こちらです。
※今回の「ケータイ国際フォーラム」をビデオにまとめるにあたり、各パネリストの講演内容はそれぞれ20分前後あるため、それを2~4分に縮め、後は割愛させて頂きましたのでご了承下さい。詳細は上記公式サイトをご覧下さい。
※室内でプロジェクター画面を撮影しているために映像が暗くお見苦しい点があり、また配信用に映像を縮小・圧縮しているために不鮮明ですのでご了承下さい。
※今回のビデオはJAPAN PR VIDEOの頁とBlog、YouTub、USTREAM(予定)から配信。また携帯電話でも配信します(docomoのHIGH-SPEED機種のみ対応)。
※スマートホン、タブレットのiOSとAndroidにも対応。
知恩院山門
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■携帯電話誕生前夜
1995年頃、NTT本社で携帯電話事業開発担当者に取材していた。明後日はスイス・ジュネーブのITU-T委員会に出席するということで急遽取材する運びとなった。取材で、携帯電話は将来単なる電話機能だけではないということを知る。「携帯電話は通話だけではないんです」「というと・・・」「将来的にデータ通信のことも考えておかなければならないのです」。彼はホワイトボードに事業展開の構想図を描き始めた。
その頃NTTの提唱する「INS構想」(*1)が進行中であり、携帯電話にも同様の構想を導入しようとしていたのだろうか。当時は個人的には「パソコン通信」が利用され始めるなどまだパソコン活用の黎明期だったが、すでに今日の携帯電話隆盛の青写真を描いていたのかと今更ながら感心する。
同じ頃、NTTグループの一つ「NTT DATA 通信」(現NTT DATA)でANSER(*2)やCAFIS(*3)の開発者たちの取材、パケット通信の開発実証を行っているグループ会社、そして先進的なIT企業など今日のデジタルネットワーク社会、ケータイ社会を牽引する様々な企業も取材していた。まさに日本社会におけるデジタルネットワーク、携帯電話の誕生前夜を取材できたことは感慨深い。
携帯電話のデータ通信はその後ネーミングで話題となった「i-mode」に変身。そしていまは高度多機能型携帯電話として世界に類を見ないデバイスになった。しかし今では携帯端末としての「ケータイ」のカテゴリーの一つになり、スマートホンやタブレットがそのトップの地位を脅かしつつあるようだ。
ケータイは東日本大震災でボランティアによって被災者に向けた大規模な支援情報ネットワークが構築された。このような活用を当初は予想しえただろうか。ケータイの底知れないパワーを感じる。
「ケータイ国際フォーラム」は今年で10年目で最終回ということだが、ケータイは今後も私たちの生活をフォローするデバイスとしてますます魅力的な存在になるだろう。これからもまた多くのケータイ研究のパイオニアたちが私たちの夢をかたちにしてくれる魔法のツールに進化させた姿を報告して頂ける日を願わずにはいられない。
当方ではこれからもささやかながらケータイなどで様々な映像を配信していきながら、ケータイの文化的、技術的発展を見つめていきたいと思っています。(MiR 「JAPAN PR VIDEO」担当:加藤記)
*1(ISDNサービスの名称)
*2(NTTデータが提供している金融機関と顧客の間の取引を処理するネットワークサービスの名称)
*3(NTTデータが提供しているクレジット情報照会サービスの名称)